導入事例

レガシーシステムの移行課題とタイミング PART1[06/11/06]

レガシーシステムをいつまで使い続けますか?
~オープン化の理由とタイミング~

日 時 2006年11月6日
主催 日本ユニシス株式会社
司会・進行 株式会社ナレッジサイン 吉岡英幸
参加者 レガシーシステムのオープン化をご検討される企業の情報システムご担当者
 今回は、レガシーシステムのオープン化を考える企業をお招きして、具体的にどのように実施していけばいいのか、個別の課題に即して日本ユニシスがお答えする形で議論が行われました。その中でレガシーシステムのオープン化を考える際のヒントとなることをレポートいたします。
◆汎用機の存在という、今そこにある制約
 オープン系システムの時代であるとは言っても、汎用機の保守が完全に切れてしまうという外部要因を除いて、正常に動いているシステムを変える必要はない。
「とにかく安定している」、「バッチの処理速度が速い」など、汎用機のメリットはたくさんある。
しかし、企業内システムの現状を見てみると、汎用機単独でシステムが構成されていることは少ない。業務の変化に合わせて新しく開発されたオープン系の業務アプリケーションと同期をとっていたり、入力部分をWeb化していたりなど、レガシーシステムとオープン系システムが混在しているケースがほとんどであろう。
それはそれで正常に稼動しているのであれば問題ないが、「業務アプリケーションの数で言えばオープン系の方が多い」、「周辺システムを開発する度にインターフェース部分の開発にコストをかけなければいけない」など、混在化ゆえのいびつな構造も浮かび上がってくる。汎用機の存在そのものが喉につかえたしこりのように制約としてつきまとう。
何よりも、「業務そのものを汎用機に合わせて最適化しないといけない」ということにより、企業の柔軟な業務改革を抑制していることがもっとも大きな問題であろう。
レガシーシステムのオープン化とは、企業の業務をビジョンに合わせて最適化させるための戦略的な手段と言えるかもしれない。
◆オープン化で運用コストは安くなる?
 汎用機のオープン化で期待されることの一つが、運用コストの削減であろう。実際のところはどうなのだろうか。日本ユニシスのコンサルタントの言葉をそのまま借りると、
「大きな山の高さは低いが、平地の高さは少し高い」である。
どういうことか。
「マシーンの入れ替えなど、大きなシステムの変更はたしかにオープン系の方がコストは低いが、ランニングコストは汎用機よりかかると考えた方がいい」というのである。それはなぜか。
たしかに汎用機のシステムと比べると、オープン系のシステムは人材やモノ(HW、SW)が豊富であり、安価な構成でシステムを組み合わせることも可能だ。しかし、SWのバージョンアップやパッチ更新の頻度も多く、適用にあたってのテスト負荷など、多様に組み合わせることにより何かと手のかかるシステムになることがあるからだ。
オープン系システムで何よりも重要なのは「やりたいことが簡単にできてしまうこと」。つまり、システムの拡張性が高いため、業務の変化に合わせてシステムを変更したり、追加したりという意思決定が柔軟にできてしまうことだ。
汎用機の場合、実現したい業務があってもシステムの制約で断念せざるを得ないことが多かった。結果的に追加開発のコストを抑えられているというのが現状だ。しかし、これは積極的なコスト削減とは言えない。
むしろコストをかけることで戦略的に業務を変革していくことができる。オープン化とは戦略的なIT投資を容易にする環境と言える。
◆現行システムのたな卸しがもっとも重要なステップ
 レガシーシステムのオープン化を進めるにあたっては、いくつかのマイグレーション手法がある。
マシーンのみオープン系に変えてしまうリホスト、ロジックはそのままに言語だけオープン系にコンパイルするリライト、BPRも実施してシステム全体を新しく作り直すリビルドなど、状況や予算などに応じて選択が可能だ。
ただし、どの手法を選択しても、オープン化をするうえでもっとも重要なステップは、「現行システムのたな卸し」である。システム全体の構成、それぞれのプログラムと業務との関連、変更の履歴などをすべて洗い出して、どのように移行すべきか、という方針を策定するのだ。
物理的な環境を整理したうえで業務の要求と兼ね合わせて、新しいシステムで何を達成するのかというビジョンを描く。
現行システムのたな卸しは大変な作業だが、粘り強く取り組むしかない。中にはドキュメントも残っていないケースがあるかもしれない。しかし、このステップを精緻にやらなければ最適な移行計画が立案できない。
自社だけで厳しい場合はSIベンダーの力を借りるのもいいだろう。このフェーズからSIベンダーを入れてコストをかけるのは望ましくないかもしれないが、オープン化というのは計画化こそがプロジェクトの大半を占めると言っても過言ではないのだ。
(文責:ナレッジサイン 吉岡英幸)

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