導入事例

パフォーマンスを引き出すためのモチベーション向上策を考える[12/06/21]

日立ソリューションズ 主催「ヒューマンキャピタル研究会2012」~HRイノベーターへの変革~
第1回本当にモチベーション・アップは必要か
「パフォーマンスを引き出すためのモチベーション向上策を考える」

日 時 2012年 6月21日
参加者 人事/労務管理部門のリーダー、マネージャーの方 6名
主 催 株式会社日立ソリューションズ
ファシリテーター
株式会社ナレッジサイン 吉岡英幸
2008年7月より開催している日立ソリューションズ主催の「ヒューマンキャピタル研究会」2012年度は、「HRイノベーターへの変革」をキーワードに全5回に渡り開催いたしております。2012年6月21日に開催した第1回の研究会では、モチベーション、モラールについて議論しました。その模様を本レポートにてお伝えいたします。
◆モチベーション、モラールに人事/労務はコミットすべきか
 一般に、個人の仕事に対する動機づけを「モチベーション」、職場単位など集団としての士気について「モラール」と解釈することが多いが、実際の現場では両方のキーワードが混在しながら語られることが多く、本研究会でも、モチベーション、モラールと両方を併記しながら議論した。そもそもモチベーション、モラールは、人事/労務がコミットするべきことなのか。研究会参加者の多くはなんらかのコミットが必要であると考えている。【図1】
【図1】モチベーション、モラールに人事/労務はコミットすべきか
 モチベーション、モラールは仕事のパフォーマンスに影響を与え、深刻な場合には、メンタルヘルスなどの重大な問題を引き起こすため、著しい低下は企業として避けるべきであり、低下を防ぐために最低限、モチベーション、モラールの現状を把握することが人事/労務の義務であると考えている。実際にモラールサーベイなどを実施し、従業員のモチベーション、モラールの状況を定期的に把握している企業が多かった。その結果、以前よりもモチベーション、モラールが低くなっているなどの問題が顕在化してきていることも分かった。
◆モチベーション、モラールを左右するものは何か
 顕在化したモチベーション、モラールの問題に対して、人事/労務がどのような手を打てるのか。それを考える前に、モチベーション、モラールに影響を及ぼす要素とは何かを考えなければならない。研究会参加者に、モチベーション、モラールに影響を与える要素として重要なものは何かを聞いた。【図2】
 
【図2】モチベーション、モラールに影響を与える要素
 「会社の安定性/成長性」という会社そのものに関することがまずは一番重要となっている。会社全体の業績が思わしくないときは、会社への不安も膨らみ、従業員のモチベーション、モラールも下がり気味だ。一方、「仕事を通して成長できているか」という自分自身に関する要素も重要だ。また、「上司との関係」、「職場の雰囲気/同僚との関係」もモチベーション、モラールに直接的な影響をもたらす。モチベーション、モラールとそれに影響を及ぼす要素の関係は、【図3】のようにとらえられる。
 
【図3】モチベーション、モラールに影響を与える要素とそれに影響を及ぼす要素の関係
◆モチベーション、モラールを向上するために人事/労務ができることは
 これらの要素に対して、人事/労務として何ができるのか。【図4】は、研究会参加者に聞いた、「モチベーション、モラールを向上するために人事/労務ができること」の回答結果だ。この中では、「評価制度の改善など制度の変更」がもっとも多い回答となっている。これは、もっとも有効な策というよりも、人事/労務としてもっともコミットしやすいものと言えるだろう。次に多い回答は、「モチベーションを引き出せるマネージャの育成」となっている。モチベーション、モラールに影響を及ぼす外部トリガーを以下の3つと考えると、
・会社の変化
・制度の変化
・マネジメントの変化
「制度の変化」は人事/労務が直接コミットできる領域となり、「マネジメントの変化」に対しては、人事/労務はマネージャにいかに働きかけるか、が問われる。

一方、モチベーション、モラールに影響を及ぼす内部トリガーとしてもっとも重要なものは「内発的動機づけ」であると参加者の多くが指摘していた。この内発的動機づけをいかに高めるか。

 
【図4】モチベーション、モラールを向上するために人事/労務ができること
 これはまさしく個人の問題ではあるが、「自分なりのビジョンを持ち、モチベーションの高いマネージャの下では、部下のモチベーションも平均して高い」という声もあるように、マネージャの影響を強く受ける。「モチベーションを引き出せるマネージャの育成」という表現を使うと、マネジメントスキルの問題のように感じるが、「いかにビジョンを語れるか」と言ったマネージャ自身の仕事への姿勢のようなものが部下のモチベーションにも大きな影響を与える。モチベーション、モラールの議論を通して、これからのマネージャに必要とされる要素とは何か、という方向に議論は発展していった。重要なキーワードとして
・自分なりの仕事への価値観を持っている
・自分の言葉で自分のビジョンを語れる
・部下のキャリアアドバイザーとなれる

といったものが挙げられた。後継者育成という面から、マネージャに対して何を求め、どのようなマネジメントスキルを向上していくかが重要な議論のテーマの一つとなっている。今後の研究会では、「後継者としてマネージャをいかに育成していくか」という視点で、引き続きこの課題について議論していきたい。
(文責:株式会社ナレッジサイン 吉岡英幸)

●これまでのヒューマンキャピタル研究会の内容を詳細なレポートにしています。以下をご覧ください。

◆総括レポート PART1 「適正な労働時間管理を実施するために」(2008年12月1日発表)
◆総括レポート PART2 「メンタルヘルス対策への効果的な取り組みとは」(2009年3月10日発表)
◆2008年度総括レポート 「企業価値向上に向けた人事/労務リーダーの取り組み」(2009年6月1日発表)
◆2009年度総括レポート 「2010年の人事/労務における重点課題はどう変わるか」(2010年5月26日発表)
◆緊急調査レポート「東日本大震災 そのとき人事/労務はどう動いたか、そして今後人事/労務が対応すべきこととは」
(2011年6月22日発表)

◆2010年度総括レポート「人財価値(パフォーマンス)を最大化し、企業イノベーションの旗手となる”攻め”の人事/労務のミッションとは」(2011年7月14日発表)
◆2011年度総括レポート「変わりゆく人事/労務リーダーのミッション」(2012年6月6日発表)

お気軽にお問い合わせください。TEL 03-3555-6901受付時間 9:30~18:30(土・日・祝日除く)

メールでお問い合わせはこちら

このエントリーを含むはてなブックマーク Buzzurlにブックマーク livedoorクリップ Yahoo!ブックマークに登録

このページの先頭へ