導入事例

社内ブログ導入の経営的成果を考える[07/09/21]

社内ブログ立ち上げを検討する企業のための
「社内ブログ活用研究会」第3回

日 時 2007年9月21日
主催 株式会社CIJ
司会・進行 株式会社ナレッジサイン 吉岡英幸
参加者 社内ブログを既に導入している企業、導入を検討している企業、およびブログ・システムを提供しているベンダーなど、計11名
株式会社CIJでは、社内ブログを既に活用されている企業、今後導入を検討している企業の方とともに、社内ブログによる情報共有のあり方を考える「社内ブログ活用研究会」を開催しております。第3回では「社内ブログ導入の経営的成果を考える」をテーマに、社内ブログ導入の成果をどのように考えてゆけばよいかを議論しました。
◆ブログが生み出す情報のロングテール
 社内ブログの目的を『情報共有』と位置づけた場合、「共有したい情報とは何か」が重要になる。『情報共有』を目的として社内ブログの導入をする企業の多くでは、書く内容に制限を与えず、自由に書かせている。しかし、導入側として期待する「共有して欲しい情報」はある程度定義されており、書き手もそれを意識しているようだ。
ただ、ブログとは本来、個人が発信する社会性の低い情報の供給と、その社会性の低い情報に対する頻度の少ない需要が結びつくことで爆発的に流行したものである。ミクロな情報の需要と供給がロングテールを形成している形だ。
それは社内ブログにおいても同じことが言えるのではないだろうか。
営業職同士の情報共有を目的として社内ブログを導入したある企業では、人気のある情報が「コンペでの勝因・敗因」であると言う。コンペに勝ったときの提案書がどのようなものか、これらは営業職の多くが欲しがる情報のボリュームゾーンだ。
一方で、決してボリュームゾーンとは言えない、一地方支店のブログなどをたまたま読んだことで、仕事の成果に結びついた、という事例が数多くある。
ブログの導入によって、情報の価値がロングテール化しているのだ。
◆ブログがもたらす新しい情報価値
これまでのナレッジマネジメント的考え方では、業績の高い人の発信する情報ほど情報価値が高い、ととらえられてきた。「コンペでの勝因・敗因」という情報は、ブログの書き手の業績情報といっていいだろう。当然書き手の業績と情報価値が比例する。
しかし、この企業では、閲覧の多いブログを人気ブログとしてランキング表示しているのだが、もっともランキングの高いブログとは、先の「コンペでの勝因・敗因」情報ではなく、仕事とは直接関係ない、社外の最新ニュースやトピックスなどを独自の切り口で語ったものであった。
そのブログは「読んで楽しい」というだけではなく、実際に仕事に役立った情報も提供している。そういう意味では情報価値の高いブログではあるが、このブロガー自身は、あまり仕事のデキル方ではないらしい。
これはまさにブログならではの現象ではないだろうか。ブログの人気は必ずしも書き手の業績と比例しない。つまり、ブログを導入することで、これまで顕在化しなかった情報にスポットライトを与え、社内で共有すべき情報価値の概念を新しくするのである。
◆経営的な成果はエピソードレベルで
 それでは、社内ブログ導入の経営的成果をどのように考えれば良いのだろうか。ブログがたくさん書き込まれている、読まれている、というのはあくまでブログ稼動の指標だ。
それが社内情報の共有であれば、定量的にはそれによって業務が効率化した、営業数字が向上した、効果が測定できて初めて経営的成果を得たことになる。
業務効率の面では、メールの数が減ったという定量的な成果がワークショップで報告された。それまで日報的な報告をすべてメールで実施していたのだが、ブログを導入することで明らかにメールの数は減っているという。
しかし、なかなか定量的な成果が見えているケースは少ない。また、社内コミュニケーションの活性化、それによるマネジメントの強化、人材の教育効果を目的と考えた場合、それらはいずれも定性的な効果しか見えない。
ただ、エピソードレベルではさまざまな成功体験が報告された。心の病で職場を離れていた人が、ブログを通して同じ境遇の人とコミュニケーションをとっていくことで、職場復帰した例がある。
また、モチベーションが低下した人間に、ブログでスポットライトを当てることで、モチベーションを向上することもあると言う。短期間のプロジェクトでのブレーンストーミングに有効活用した例もある。
全社的な投資対効果という観点では計測が難しい面があるが、このようなエピソードレベルでは、さまざまな成功体験が生まれている。
このようにエピソードレベルで成功体験を積み上げることが経営的な成果と考え、ブログ運用担当者は、社内でのそういったブログ成功体験を収集することが、ブログの活性化、そして経営的な成果を”見える化”するために必要なのではないだろうか。
(文責:株式会社ナレッジサイン 森 天都平)

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