導入事例

社内ブログに最適な機能は?[07/08/24]

社内ブログ立ち上げを検討する企業のための
「社内ブログ活用研究会」第二回

日 時 2007年8月24日
主催 株式会社CIJ
司会・進行 株式会社ナレッジサイン 吉岡英幸
参加者 社内ブログを既に導入している企業、導入を検討している企業、およびブログ・システムを提供しているベンダーなど、計14名
 株式会社CIJでは、社内ブログを既に活用されている企業、今後導入を検討している企業の方とともに、社内ブログによる情報共有のあり方を考える「社内ブログ活用研究会」を開催しております。第2回は前回のメンバーに加え新たなご参加者を迎え、議論をスタートしました。各社の課題、各人の疑問に共通する部分を中心に議論が展開され、後半では今回のテーマ(「社内情報共有に必要最適な機能は?」)にも関連し、ストック機能の必要性について、再度、議論が及びました。
◆ ブログだからこそ聞きだせるノウハウ
 「気軽に、容易に情報を提供できる」「幅広く雑多な情報が集まる」。情報共有ツールとしてのブログには、こうした強みがある。ナレッジマネジメントソフトでは、入力する際の手間もあれば、入力すべき情報もあらかじめ決められてしまっているため、書き手からの情報提供を抑制してしまいがちだ。また、「社内で共有・活用したいので、持っているノウハウを出してくれ」と伝えても、命じられた方からすれば、外部からマネージされている感覚、「やらされている」感が強く、その個人にとってのメリットも薄い。これまで自分が培ってきたノウハウを、安易には提供したくないという心理も当然生じてくる。

これに対し、ブログは、まだ形式知化されていないナレッジを書き込むのに適した形式をしており、コメント機能など対話を促進する機能も豊富に備えている。読み手から「○○について教えてください」と書き手にリクエストすることも可能であるし、投稿へのちょっとした一言コメントから、多くのナレッジの披露を惹き起こすこともある。「新人がブログに営業日報を書くと、上司はそれを読みコメントをするのだが、そのコメントに多くのノウハウが含まれている。「ブログに書いてほしい」と言ってもなかなか書いてもらえないが、新人が「教えてください」と頼っていくと、雄弁に語り始める」(社内ブログ導入企業の担当者)。

北風と太陽の寓話ではないが、出せ、教えろと無理強いをしても、そこからノウハウを聞き出すことは難しい。これに対して、ブログを用いれば、一見関係のないトピック周辺でのやり取りから、情報提供者にも高い満足を与えながら、自然にノウハウを聞き出すことができる。

◆ 書き手のモチベーションを高める
 そうは言っても、ブログを用いた情報共有が成り立つためには、まずはとにかく、ブログを書いてもらうほかない。そこで、1.投稿までの障壁を低くし、2.書き手のモチベーションを高めることが必要になってくる。
導入初期には、投稿に対して金銭的なインセンティブを与えることも、ブログを書く習慣を定着させるためには有効かもしれない。

また、書き手には「こんなことを書くと、自分の無知を知られてしまうのではないか」「投稿した内容が後で問題になりはしないか」との恐れが強くある。もちろん最低限のルールはあるが、基本的には何を書いてもよいことにし、内容には一切干渉をしない。トップ自らが率先してブログを書く。そうすることによって、ブログ投稿までの障壁を低くすることができるというのが、実際にブログを導入している企業の一致した意見のようだ。
書き手のモチベーションを高めるためには「閲覧ランキングを表示する」「優秀なブロガーを表彰する」といった方法がある。既に社内ブログを導入している企業によれば、これには非常に高い効果があったという。

だが、考えなければならないのは、そもそも「なぜ人は社内ブログを書くのか」ということだ。周囲の人間に褒められたいから書くのか。情報の提供を通して会社に貢献したいから書くのか。そうした動機もあるかもしれないが、ブログというものが、ここまで爆発的に広がったのは、根底に「表現をしたい」「表現を通して自己実現したい」というシンプルな動機があったからだ。
これは社内ブログであっても変わらない。ある研究会参加者によれば「他の社員と話をしていると、皆、会社について言いたいことが溜まっている、それを表出したいという欲求が大きいと感じる」という。言いたいことがあっても、会社に関する話題をプライベートのブログで書くことはできない。しかし、社内ブログであればそうした欲求を掬い上げることができる。

モチベーションを高めることは確かに重要だが、外部からの過度な動機付け、方向付けには、「会社について何か言いたい」という、この根底にある動機を損なってしまう危険性がある。閲覧ランキングの表示が、書き手のモチベーションを高めることができるのは、おそらく、それが「読んでもらっている=ここで自己表現ができる」という実感を書き手に与えることができるからだと思われる。モチベーション向上の施策を打つ場合には、そうしたバランス、動機付けの種類に対しても配慮する必要があるだろう。

◆ 情報のストック加工は必要か
 ブログには優れた面もある一方で、「体系化されていないため、欲しい情報を見つけることができない」「過去にあった有益な情報がそのまま流れ去ってしまう」といった問題がある(第一回レポートコラム参照)。そこでブログに投稿されたフロー情報を、別のツール、機能を用いてストック化する必要があるのではないかとの意見が、第1回のワークショップでも多く出された。

今回の研究会ご参加者の中には、「過去の投稿をWikiにアップする」、「担当者がブログ記事を編集し、メールマガジンとして発行する」といった、情報をストック加工する試みを実施している企業もあった。
ブログエンジンにおいて今後期待される機能の中で、このストック化の機能は大きなテーマになるだろう。
しかし、そもそもブログの情報をストック化するという発想が必要なのだろうか?ブログとは本来フローな情報ではないのか?という問題提起も今回あった。

網羅された情報の海から欲しい情報を探し出すのはたしかに大変である。しかし、コンシェルジュ機能が充実すれば、だんだんとコンシェルジュに奨められるものが自分の欲しい情報になってしまうものだ。
ブログ情報をストック加工するということは、ミクロの需要とミクロの供給が結びつくブログ本来の価値とは、もしかしたら異なるものを期待しているのかもしれない。
第2回目では、今後、議論すべき観点が少しずつ整理されてきたようである。次回は、今回の議論を踏まえて、ブログでの共有に適した情報とは何か、さらには情報共有ツールとしてブログに何が期待できるのかを、掘り下げていきたい。

(文責:ナレッジサイン 森 天都平)

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