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グローバル・ファシリテーション&Management 3.0 ワークショップ参加者インタビュー NTTコムウェア株式会社様

ナレッジサインでは、会議ファシリテーション研修や、「英語でファシリテーション」を学ぶ、グローバルファシリテーション・ワークショップ SPOTlight on Facilitation、また、チェンジマネジメントの手法であるManagement3.0のワークショップなどを手がけていますが、これらのワークショップに参加いただいたNTTコムウェア株式会社の技術企画部EBAチームの皆さんに、インタビューさせていただきました。

■インタビュー対象者

NTTコムウェア株式会社 技術企画部 技術SE部門 E&E担当 EBAチーム
井置昌志さん
今井信幸さん
高橋英己さん
友澤比香さん

ファシリテーターの役割が、自分が目立つことではなく、参加者から引き出すことであるということを理解し、いかに参加者をヒーローにするか、という風に考えられるようになりました。

― まず、最初に皆さんが所属するEBAチームのミッションは、どのようなものですか。

井置:NTTコムウェアは、NTT内のシステム部門が分社して出来た会社で、現在はビジネスインテグレーターとして、お客様のビジネス領域からITシステム化まで貢献するべく、日々取組んでいます。技術企画部は、社内共通のアーキテクチャの技術支援やガバナンス・ルールの策定等を行っており、我々E&E担当 EBAチームは、IT企画における超上流コンサルティングを手がけています。

― 超上流とは、どのような概念ですか。

井置:ITを企画していく際に、そもそものビジネスの目的や要求を明確にする支援を行っています。

― なぜ、このチームが職務を行う上で、ファシリテーションのスキルが必要になってくるのでしょうか。

井置:やはり、ビジネスインテグレーターとして、お客様のビジネスの上流から考えて、提案をしていくためには、お客様がビジネスで何をやりたいのかを、納得感のある形で引き出していく必要があります。そのためには、ファシリテーションスキルが重要だと考えています。

― NTTコムウェアは、そのように、ビジネスの要件を明確にしていくためのフレームワークの1つとして、匠Methodというものを取り入れておられますよね。

井置:匠Methodというのは、株式会社匠Business Place社が開発したもので、NTTコムウェアは、ライセンス契約をして、我々のビジネスで活用しています。

― 匠Methodとは、どのようなものですか。

高橋:ひと言で言いますと、お客様の成果につながる要求を可視化するものです。プロジェクトに関わるそれぞれのステークホルダーにとっての価値は何なのかを明確にして、可視化するところが特徴です。

― 匠Methodを実践していくうえで、ファシリテーションはどのように役立つのでしょうか。

高橋:ファシリテーションは、ニュートラルな立場で参加者の意見を引き出していくためのスキルと考えていますが、客観的な立場で、各ステークホルダーにとっての価値を引き出していくために有効だと考えています。

― 当社の会議ファシリテーション研修は、2018年に初めて受講いただきましたが、それ以前からファシリテーションについては学んでおられたのですか。

井置:匠Methodを使用するためのファシリテーションの研修は受講したことがあります。

― 当社のファシリテーション研修を受講いただいた感想をお聞かせください。

高橋:ナレッジサインの会議ファシリテーション研修を受講するまで、ファシリテーションとコンサルティングの違いをよくわかっていなかったことに気づきました。これまでは、匠Methodのフレームワークに当てはめるために、質問をし、自らも提案し、自分が目立ってしまっていました。
自分が目立ってしまうと、ワークショップの参加者が、自分たちの言葉で語っていないために魂が入らず、そこで決めたことを、実行しない、ということがしばしば起こるのです。
ナレッジサインの研修に参加して、ファシリテーターの役割が、自分が目立つことではなく、黒子に徹して、参加者から引き出すことであるということを理解し、今は、いかに参加者から引き出すか、いかに参加者をヒーローにするか、という風に考えられるようになりました。

― なるほど。そのように発想を変えることで、アプローチは具体的にどのように変わっていきましたか。

高橋:まず、質問を中心にしていきました。そして、無理に自分でまとめない、参加者にまとめてもらうようにし、発言の回数も少なくしました。また、最初に「私の役割はファシリテーターなので、意見は言いません。皆さんの議論をサポートします」と、宣言するようにしました。
そして、どうしても意見を出す必要があるときは、「ファシリテーターではなく、当事者の一人として意見を言います」と、立場を明確にするようにしています。

― そうすることで、議論の参加者の積極性は変わってきましたか。

高橋:私は、変わってきていると思います。先日も、社内で匠Methodを使ったワークショップを、3チームほどに分かれて行ったのですが、私がファシリテーターを担当したチームは、発言も多く、とても盛り上がったという手ごたえを感じることができました。

わざわざポストイットに書くまでもないと思っているようなものでもきちんと拾って、どう表現するかをお手伝いしながら、すべての意見を見える化することを意識しています。

― 友澤さんは、ファシリテーション研修を受講した感想はいかがですか。

友澤:私もこれまでのファシリテーターのイメージは、みんなを引っ張る人、というものだったので、社内で議論する際も、声の大きな人、リーダーシップのある人が、ファシリテーター役を務める傾向がありました。
でも、研修を受講してみて、ファシリテーターの重要な役割として、事実と感情に分けて見せてあげるところが、とても大切だと理解したと同時に、実践していくのはなかなか難しいなあと改めて感じます。問題人物に対処するときなどにファシリテーションは有効的ですし、普段の仕事の中でも大切ですが、議論を聴きながら、それをやっていくのは、よけいに難しいと感じます。

― でも、研修の中で、私が問題人物を演じて、それをうまく対処していくという演習がありましたが、友澤さんは、比較的上手に問題人物への対処ができていると感じました。

友澤:もともと、問題人物の中の良いところを生かして、議論にプラスにしていくという発想はあったので、演習の中ではうまくできたかなと思うのですが、時間の制約の中でそれをやっていくのは、やはり難しいですね。

― 友澤さんが、研修を受講した後に変えていったアプローチはありますか?

友澤:匠Methodのワークショップでは、ポストイットに意見を書いて貼りだしていくのですが、発言者がぼんやりと思った感情的なもの、わざわざポストイットに書くまでもないと思っているようなものでもきちんと拾って、どう表現するかをお手伝いしながら、ポストイットに書いてもらい、その場に出してもらうようにしています。まずは、感情や事実も含めて、すべての意見を見える化することを意識しています。

― 今井さんにも、ファシリテーション研修受講のご感想をお聞きしたいと思います。

今井:私が一番印象に残ったのは、吉岡さんが、研修で「ファシリテーターはパシリテーターでいいんです」とおっしゃっていたことで、ファシリテーターは主役ではなく、議論がうまく進むのであればパシリ役でもいいんだと、いうところですね(笑)。
また、議論の参加者の邪魔にならない立ち位置ということで、吉岡さんがホワイトボードの横に隠れるように陣取っている姿などを見て、ファシリテーターのスタンスというものに大きな気づきがありました。
ファシリテーターは、プロセスに責任を持つ立場ですが、匠Methodのワークショップでは、プロセスを意識はしていましたが、どうしても”引っ張る”要素が強く出てしまっていたと思います。議論の中で沈黙があったとしても、それはみんなが考えている創造的な時間だと考え、沈黙を怖がらずに受け入れるという姿勢を今は意識しています。

― 今回、ファシリテーションを学ぶだけでなく、英語を使ったファシリテーションの手法も学ぼうと思われたのはなぜですか。

井置:チームとして、グローバル案件での支援も視野に入れたいと考えています。日本語で、匠Methodを活用することはできますが、英語ではまだやったことがありません。そのために、英語でのファシリテーションスキルが必要だと思いました。

― 井置さんと今井さんは、英語でのグローバルファシリテーション・ワークショップ SPOTlight on Facilitationも受講いただきましたが、受講した感想はいかがでしたか。

井置:最初なかなか皆さんの英語の会話についていけず苦労しました(笑)。自分も何か言おうとするのですが、その間に別の話題に変わってしまったりしますので、なかなか会話に絡めませんでした。外国人受講者は、ワークショップの途中、ちょっとでも疑問があるとその場で質問しますので、その辺のポジティブなところには大きく刺激を受けました。

今井: グローバルファシリテーション・ワークショップは、まずはファシリテーションのベーシックなところを押さえており、ファシリテーターとしての振る舞いについてもいろんなフィードバックを受けられましたので、良かったと思います。

ファシリテーターとしてのCore Practices(基本行動)について、詳しくリスト化されており、ファシリテーターのコンピテンシーを理解するうえで、とてもいいと思いました。

― グローバルファシリテーション・ワークショップを受講した後に、英語でのファシリテーションの機会に生かされたものはありますか。

井置:受講後、ファシリテーションの国際カンファレンスに参加し、匠Methodのワークショップを開催する機会がありました。その際、ワークショップで学んだ3Os(Objective, Output, Outcome)を明確にするようにしました。議論に望む際に、どんな目的で、何を持って帰ってもらうのか、そのためになぜこのプロセスで進行するのかを、参加者にわかりやすく示すように努め、チェックインやアイスブレークもいろいろと工夫するようになりました。
自分のボキャブラリーの範囲で、その場でなんとか受け答えする力もついたと思います。

― 今井さんが、英語でのファシリテーションのワークショップを受講しようと思ったきっかけは何ですか。

今井:私はこのワークショップを受講せずに国際カンファレンスに参加し、匠Methodのワークショップを外国人相手に実施しました。その時に、日本人ばかりのグループにファシリテーションするのと、外国人中心のダイバーシティなグループにファシリテーションするのは大きく違いがあると感じ、また、そのときもっと上手にできていればという悔しい思いもあったので、英語でのファシリテーションのやり方を学んでみたいと思いました。今後そのようなことにもっとチャレンジしてみたいと思っていますので。

― グローバルファシリテーション・ワークショップの中で、印象的なことはありましたか。

井置:ファシリテーターとしてのCore Practices(基本行動)について、詳しくリスト化されており、チェックリストのようになっていました。ファシリテーターのコンピテンシーを理解するうえで、とてもいいと思いました。

今井:参加者同士のフィードバックがとても良かったですね。「自分の信念が強すぎて、他の人が許せない。」ということを、どなたかが発言したときに、「自分が強い気持ちを持っていれば、他の人の強い気持ちも許せるはずだから、強い信念を持つのはいいことだ。」と言ったアドバイスをした方がおられて、いい言葉だなと思いました。
ファシリテーター(講師)からの具体的なアドバイスもありがたかったですし、さまざまなバックグラウンドの質の高い参加者が多いので、参加者からいただく気づきが、とても貴重でした。
英語で実施するファシリテーションの場合、英語力の問題もありますが、あまりしゃべり過ぎずにできるので、肩の力を抜いてできたようなこところはありますね。

― そうですね。ファシリテーションは、基本的に張り切り過ぎないことが重要ですからね(笑)。NTTコムウェア様では、Management 3.0のワークショップを社内実施させていただきました。Management 3.0ワークショップを導入しようというきっかけは何ですか。

井置:匠Methodのワークショップの中でも、参加される方のモチベーションをいかに上げるか、という課題が重要であり、また、お客様の中には、働く方のモチベーションを上げるにはどうしたらいいのか、という課題をお持ちのお客様が多く、そこにManagement 3.0はマッチしているようでしたので、みんなで受講してみようと思いました。

マネジメントに対する意識が変わりましたね。組織が自律的に動いていく環境を作ることが重要であると、今は感じています。

― Management 3.0のワークショップを受講した感想はいかがですか。

井置:私は、マネジメントに対する意識が変わりましたね。これまでは、組織のモチベーションを上げるためにマネジャー自身が何かをしないといけないという考え方でしたが、組織が自律的に動いていく環境を作ることが重要であると、今は感じています。

高橋:私や今井は、スクラムマスターの認定資格を持っており、自己組織化の概念は以前から知っていたのですが、実際に自己組織化を実現していくための手法、ツールはそれほど詳しくなかったので、そういうものを学べて良かったですね。社内ツールの開発で、アジャイル開発を実施しているのですが、アジャイルとも相性がいいと思います。

― アジャイル開発を導入してみていかがですか。

今井:当社の開発は、基本ウォーターフォール型が多いですが、一部でアジャイル開発を実施しています。アジャイル開発は、スプリントという、1~2週間ぐらいの期間でのプロジェクトを回していきますので、常に走り続けていく感覚で、導入当初は大変だったと思います。

― スクラムマスターの役割について少し教えてください。

今井:スクラムマスターは、開発チームの外から見ている立場で、チームがうまく機能するようにサポートします。チームがうまくいっていないところ、問題などを客観的にとらえ、阻害要因を取り除いたり、改善したりしていきます。

高橋:私がスクラムマスターをやっていたときは、デイリースクラムと言って、毎日プロジェクトの状況を確認するミーティングをするのですが、そこで、問題を察知して、どんなアクションが必要かを考え、実践していきました。まさにファシリテーションが生かせる部分ですね。

Management 3.0ワークショップの中で印象的なワークやツールはありますか。

高橋:デリゲーション・ポーカーのような権限移譲の手法は知らなかったので、もし知っていたら、これまでのプロジェクトでもうまく使えていただろうなあと思いますね。

友澤:私にとっては、自分がもやもやしていたものを言語化してもらった感じですね。以前、大きなビジネスユニットの人材育成や組織運営などに関わっていたのですが、そのときに組織のコミュニケーションについていろいろと考えていて、なかなか言葉にできなかったもやもやとした課題意識が整理された感じがします。
一番感動したのは、Merit Moneyですね。互いに感謝したり、褒め合ったりすることが日頃は少なく、もっとそういうことをできるといいなと考えていたところでしたので、Kudo Wallやいろんなやり方に感動しました。

― Management 3.0で学んだことをイベントでも発表されたのですね。

友澤:上流のコンサルタントに関わる人材の外部コミュニティーのイベントで、「ビジネスアジリティー」という、組織の自立性、俊敏性をテーマにしたプレゼンテーションを行い、匠MethodとともにManagement 3.0のツールを紹介しました。デリゲーション・ポーカーなどをやっていただいたときに、「目からウロコ」的なリアクションがありました。

― Management 3.0で学んだことで、今後ご自身の仕事に取り入れていきたいものはありますか。

今井:アジャイルや、スクラムマスターとして取り組む中で活用していきたいと思います。特にCelebration Gridを使った振り返りが、アジャイルでうまくいきそうだと思っています。

― ファシリテーションやManagement 3.0などのワークショップを通して、改めて気づきはありますか。

今井:ファシリテーターにとって、やはり事前の準備が大事だと思いました。研修では、「脳内会議」ということで、事前に議論のシミュレーションをする、というのがありましたが、そのように、準備にしっかりと時間をかけることが、重要だと感じています。

友澤:たしか研修では、「準備が8割」と教えられましたが、やっぱり、そこまでしないといけないのか、と改めて感じました。

高橋:私は、会議ファシリテーション研修で学んだ「会議デザインシート」(以下の図)を、実際の会議の前に作るようにしています。会議デザインシートにもとづいて、会議の目的やゴールが明確になるだけでなく、デザインシートを書くことで、会議のイメージが明確になっていきます。会議の中でのタイムマネジメントの感覚値も身につきます。参加メンバーの役割をきちんと考えることで、本当に必要な参加メンバーは誰か、というのがクリアになります。

会議デザインシート

― 今後皆さんとして、チャレンジしていきたいことはありますか。

井置:チームとしては、もっとグローバルに領域を広げていきたいと思っています。全社に貢献するミッションのある組織ですので、もっとファシリテーション、コンサルティングのスキルをアップしながら、ミッションを果たしていきたいと思います。

今井:グローバルにチャレンジしていくことと、事業部の成果につながるお手伝いの事例を増やしてしていきたいと思っています。

高橋:引っ張るリーダーではない、本来のファシリテーター像を会社に浸透させていきたいですね。

友澤:自分のファシリテーションのスタイルを確立させていきたいと思っています。自分でも共感力が高い方だと思っています。会議の中で、声なき声を拾う、といったことをもっとできるようにしていきたいと思っています。

― 本日は、皆さん、どうもありがとうございました。

聴き手:株式会社ナレッジサイン 吉岡英幸

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