コラム

【プロの電話アポ取り(テレアポ)術教えます】第2回 「下調べでは会社の節目を理解せよ」

 

中途半端な下調べに意味はない

 

電話アポ取りの際に重要なこととして、事前にお客様について下調べしておくことがある。
私が新入社員の時代は、インターネットなどないので、帝国要覧という分厚い百科事典みたいな資料を見ながら電話をかけていたものだが、今はインターネットを見れば、たいていお目当ての会社のHPがあるし、社長自身のブログやSNS、外部の取材記事など情報ソースは豊富にある。
 だから、電話をかける際も、相手についてなんの下調べもしていない、ということはさすがにない。しかし、私がアポ取り電話を受ける際には、「最低限のことをちょこっと下調べしただけなんだな。もうちょっとていねいに調べればいっぱいヒントがあるのに。」といつも思う。まあ、それ以前に「そんなもん事前にHP見とったらわかるやろ」というものも多いが。

たとえばオフィス賃貸の営業アポイントの電話の場合
私:「いやあ、うちは20坪足らずのオフィスだから、そんなに広いところに移転は考えていないんだよね」
営業マン:「そうですか。今はそれくらいの坪数のオフィスなんですね。」
って、うちのオフィスの坪数も知らんと電話して来たの?ビル名で調べればプロなんだから坪数なんてすぐわかるのに。そんな基本的なことも下調べしない営業マンは多い。

そもそも下調べの目的は、「うちのHPも見ていないのか!」と叱られるのを回避するといったレベルのものではない。アポ取り時の会話をうまく運び、アポ取りを勝ち取るために、自分が売ろうとしているものとの接点、お客様の悩みが何なのか、仮説を持つ、あるいは、悩みを聞き出すヒントを得るのが下調べの目的だ。
それでは、そんなヒントを得るためにはどのように下調べをすればいいのか。
 

その会社の歴史を理解せよ

 

私が下調べで意識しているのは、相手の歴史を知ることだ。会社にはさまざまな歴史がある。その会社の歴史を辿っていくと、事業展開上の大きな節目がいくつかあることがわかる。この節目には、その会社を理解するための大きなヒントが隠されている。
オフィス移転をしたのはなぜか?ただ単純に人数が増えただけなのか?それとも縮小か?お客様が変わったのか?新しい事業展開があったのか?
機械メーカーがなぜ食品事業をやり出したのか?技術上の接点があるのか?あるいは顧客上の接点なのか?
なんらかの節目は、その会社の技術の強みや顧客基盤の特徴、方針の転換、業績の変化、思いの変化など、さまざまな要素が背景になっている。それを理解することで、その会社のポリシーや経営者のパーソナリティさえ見えてくることがある。

それでは、その会社の歴史を知るためにはどこを見れば良いかだが、一般的にはHPの「沿革」のページということになる。しかし、どの会社のHPにも沿革のページがあるわけではない。
私の会社のHPも所謂「沿革」というページがない。そんなに新商品をいっぱい出していたり、支店を出していたりと言った、一般に沿革で記述されるようなイベントがないからなのだが、その代わりニュースリリースのページを、当社では沿革代わりと思って使っている。
※当社のニュースリリースページはこちら

ニュースリリースなら、一般的に沿革っぽくない出来事もPRできる。ここに載せるニュースはもちろん「知って欲しい」ことばかりだ。単純に売上に結び付けたい宣伝もあれば、自慢もあるし、説明責任みたいな部分もある。いずれにしても「知って欲しいな」、「みんなに見て欲しいな」という心の動きが1つ1つのニュースの背景にある。
だから、「あのニュース見たよ」と言ってもらえるだけで嬉しくなる。そして、「あのニュース見たけど、なんで今のタイミングなの?」とか聞かれでもしたら、「いやあ、実はね・・・」と喜んで背景を語りたくなる。

節目の裏にある「思い」を想像せよ

 

このように、今の時代、それぞれの会社が自社のことを積極的に発信しているので、その会社の「歴史」や「節目」はわかりやすい。しかし、それを「ふうん、新商品出したのか?」で終わるのか?「この商品を出すまでに、どれだけの血と汗の苦労があったんだろうか?」とその背景にまで思いを馳せるのかで、下調べの意味合いは全然違ってくる。
これは営業に限らず、コンサルタントもそうなのだが、下調べという行為を通じて、以下の2つの要素を身につけることが必要だ。

・歴史を見ることで節目を探り当てるコツを身につける
・節目の背景の思いを想像するセンスをつける

そのためには、徹底して下調べの経験をするしかない。最初のうちは、1社について調べるのにけっこう時間を費やすだろう。だが、そのうちコツをつかんで、10分もあれば重要なヒントをつかめるようになる。それまでは我慢してじっくり取り組むしかない。
「1日何件もアポ取り電話しないといけないのに、そんな下調べに時間をかけていられない」という人がいるかも知れないが、「ヘタな鉄砲も数撃ち」スタイルでムダに件数をこなすよりは、1件1件じっくりと取り組み、アポ率を高めた方がいいのは明らかだ。

情報ソースとして、社長自身のブログというものもある。これは情報ソースとしては非常に有効だ。私もアポ取り相手のブログやSNSが公開されていれば必ず目を通すようにしている。しかし、私の場合、アポ取り時にそれらから情報収集した話題を出すことはまずしない。
「知ってはいるが、そのことは一切持ち出さない」。
これは1つの高等テクニックなのだが、それについてはまた次回以降お話ししたい。、

(文責 ナレッジサイン 吉岡英幸)

 
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