コラム

世界では“笑い”を制するものが“場”を制する ”グローバル人材育成なら英語でファシリテーションでしょ?”コラムVol.1

今やグローバル人材、グローバルリーダーの育成は、日本企業、あるいは日本社会全体の課題になっているような感があります。そんな風潮ってどうよ?と言うのはありますが、それでは、グローバルリーダーになるためにはどうすればいいのか?
このコラムでは、プロのファシリテーターである私自身が、2年前から世界を舞台にグローバルファシリテーションに挑戦し、いろいろと試行錯誤しながら学んだことを、等身大で語っていきたいと思います。
 


 

 “笑い”は世界共通の潤滑油

 

外国人と英語などの外国語でディスカッションする際に、ちゃんと意志疎通できるだけでなく、積極的なリーダーシップを発揮することがグローバルリーダーには必要です。でも、これはとてもチャレンジングなことです。
どのようにすれば、グループの中でリーダー的な振る舞いができるのか?
積極的に自分の意見を主張して、「オレがオレが」的に半ば強引に議論を引っ張っていくべきなのか?
あるいは、グループメンバーの意見を公平に受けいれ、承認の力でグループの空気をリードしていくのか。

いずれにしても、リーダーシップを発揮する前に、まずは、グループメンバーに「仲間」として受け入れてもらえないといけません。「リーダー」になる前に「人気者」のポジションを獲得するのです。
そのためには、どうすればいいのか?もっともシンプルかつ効果的なのは、「笑い」を提供することです。

「笑い」は世界共通の潤滑油です。笑いが起こることで、場全体がなごみますし、そんな笑いを提供してくれる人に対しては、みんな好感を持ってくれます。
私も外国人とのディスカッションにまだあまり慣れていないころ、私の発言で笑いが起こることでいっきに緊張が解け、リラックスし、自信を持てるようになり、結果として、グループの議論をリードしていくことに成功したことが何度となくあります。

ユーモアは良いリーダーの条件

 

しかも、海外では、日本よりもユーモアを大事にし、「笑い」を提供する人に対してリスペクトする傾向が強いと感じます。
日本でも、人を笑わせる人は「人気者」ですが、いわゆる日本語的表現の「ムードメーカー」としての地位は獲得できても、今ひとつリーダーとの地位に距離があります。
しかし、海外では、リーダーに必要な要素としてユーモアのセンスが必須で、グループディスカッションなどで効果的にユーモアのセンスを発揮できる人は、それだけでリーダーの候補というような見られ方をするのです。

私も経験しましたが、外国人とのグループディスカッションで、みんなの爆笑を誘うような発言すると、その瞬間から私を取り巻く空気が、ガラっと変わるのです。それまでは、自分と他のメンバーの間に見えない壁みたいなものを感じていたのが、その壁がいっぺんに取り払われ、お互いの距離がぐっと近くなるのを感じます。
そして、それだけでなく、私の意見がすごく通りやすくなるのです。「笑い」が一挙に私をリーダーに押し上げたような感じです。

笑いは「間」で作られる

 

それでは、そんな「笑い」を生み出すためにはどうすればいいのでしょうか?アメリカンジョークを一生けん命勉強すればいいのか?何か一芸仕込んでおくべきなのか?

英語で笑わせるとなると、日本語よりもハードルが何倍も上がる気がします。また、何がおもしろいと感じるか、笑いの価値観も国によって異なります。一歩間違うと、こちらはジョークのつもりでも、相手に大変失礼な発言になってしまうかも知れません。

ジョークのネタを考えるのは難しいかも知れませんが、笑いは「間」によって起きることが多く、「間」による笑いは世界共通です。
私はもっと日本人は日本語の会話の中にも「間」をうまく活用すればいいと思うのですが、英語は単語が1つ1つ独立しており、助詞がないので、日本語に比べて比較的「間」を入れやすく、しかも、「間」を活用した笑いは、海外の方がウケやすいようです。

これは実際に自分も何度も経験したのでわかるのですが、話のオチが来そうなところで十分に「間」を置くと、聴き手は「次がオチなんだな」と悟って笑う準備をして待ってくれている感じなのです。
それが、さしておもしろくないオチであっても、合いの手のような感覚でドっと笑ってくれるのです。日本だとオチの内容がけっこう問われるのですが、海外ではタイミング重視で、けっこうお約束的に笑ってくれるのです。
まるで、関西人が吉本新喜劇の芸人さんの何千回と聞いた同じギャクを聞いてどっと笑うかのように。

たとえば、
I tried it over and over and over and over again.
But, it didn’t work at all,
Because…….
という感じで、Becauseで十分な「間」を置くと、次は「オチだな」と聴き手が笑う準備をして待ってくれているのです。

そこで、
Because…. it – was – wrong – place!
という感じで単語ごとに間を置いて話したりすると、”place”のところで狙い通りにどっと笑いが起きます。

これは、海外の笑いのレベルが低い、ということではありません。私も一瞬「海外で笑いを取るのは日本よりも簡単だな」と思ったりもしたのですが、表現力で笑いを取るというアプローチが有効である、ということなのです。
よく海外は「ノリがいい」と言われます。コンサートなどに行っても、オーディエンスの反応は日本とは比較にならないほどエキサイティングだったりします。これは、海外では、何か楽しいことを提供する送り手と、それを楽しむ受け手が一体となって、興奮を共創するという意識があるように感じます。
だから、笑いを取るときは、高度なオチを考えつかなくても、あるいは英語がそれほど流暢でなくても、動作が滑稽でなくても、相手がノリやすいリズムを作って、一緒に笑いを完成させるという意識で臨むと、うまくいくのです。

このような表現力はプレゼン力そのものでもあると言えます。相手が共鳴しやすいプレゼンをしているわけです。ですから、「笑い」を取れる人は、プレゼン力があると見なされ、グループを代表して発言する資格があると見なされ、自然にリーダー視されるようになるのです。

皆さんも、海外でディスカッションする際は、ぜひ「間を使った笑い」でリーダーシップを取ることに挑戦してみてください。

※関連イベント:11月9~11日に「英語で学ぶグローバルファシリテーション・ワークショップ」を開催します。詳細はこちら

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