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メンタルヘルス対策の一次予防として有効なグループファシリテーション

従業員のメンタルヘルス対策においては、大きく以下の3つのフェーズに分けた対策が求められます。

一次予防:メンタル面での病状発症の未然予防、予防のための環境づくり
二次予防:発症者の早期発見と早期治療への対処
三次予防:治療と職場復帰支援、再発防止


実際にメンタルヘルス不全が発生すると、まずは発生事象への対処である三次予防から始まります。その後二次予防、一次予防と段階的に対策を発展させていくことが一般的のようです。

メンタルヘルス不全の要因は実にさまざまで、外部要因だけでなく、内部要因も大きく影響します。しかし、仕事の内容や職場風土などが直接の原因になることも多く、企業としてはメンタルヘルス不全を起こさない環境をつくることが理想です。メンタルヘルス不全につながる仕事環境の問題に根本的に取り組み、従業員のメンタル面での健康を増進する。この一次予防において、グループファシリテーションが効果的になります。

以下に、実際にメンタルヘルスの一次予防としてグループファシリテーションを実施してケースをご紹介します。

■ITベンダーA社のケース

ITベンダーのA社では、特に常駐派遣のエンジニアにおいてメンタルヘルス不全が多く発生する傾向にありました。個別のケースについては要因はさまざまで、個人の要因が大きいケースもありましたが、仕事環境の問題も少なからず影響している点は否めませんでした。

そこで、仕事環境の面で構造的にメンタルヘルス不全を引き起こす原因となるものがあれば、それについては徹底的に解決をしていく方針が示され、仕事環境において従業員が抱える問題を探るため、現場のエンジニアに対してグループファシリテーションを実施することになりました。


【STEP1】 マネジメント層の間でメンタルヘルス不全の事例について情報共有

A社では、自社でメンタルヘルス不全が発生していることは知っていても、マネージャーの間で詳しい事象については情報共有されていませんでした。そこで、まずは、現状の認識からスタート。ナレッジサインのファシリテーションのもと、個人のプライベートには十分な配慮をしながら、具体的なケースについて情報共有する場を持ちました。

ここでわかったことは以下のような点でした。
・個々の事例について正確な事実情報を共有していなかった
・各マネージャーの主観的な判断で発生要因がとらえられていた
・それぞれのケースで、仕事環境において共通する点が多い

この結果、個々に要因は異なるものの、仕事環境の面で、エンジニアにストレスを与えている構造的な問題のあることがマネージャーの間で共通認識され、マネジメントの問題としてメンタルヘルス対策に取り組むべきという意思の統一が図られました。


【STEP2】 現場のエンジニアへのグループファシリテーション
クライアントへの常駐を主とするエンジニア数人をピックアップし、彼らに対して、現状抱えている問題や悩み、不満に思うことなどをヒアリングするグループファシリテーションを実施しました。

グループでフリーディスカッションするリラックスした雰囲気の中で、各エンジニアに対してファシリテーターがいろいろな質問を投げかけ、今まさに困っている点、問題と感じている点、また、普段からなんとなく不満に感じている点など、本音の思いを聞き取りました。その結果、個々には今すぐにでも解決すべき問題を抱えていたり、大きな問題にはなっていないものの、エンジニアが共通して恒常的な不満を感じていたりすることがわかりました。

●今まさに問題となっている点⇒テンポラリーな問題(ひきがね系)
・難しいクライアントに悩まされている
・上司に相談したいが、常駐先と離れており、うまくコミュニケーションがとれない
・上司のマネジメントスタイルに不満である

●普段からなんとなく不満に思っている点⇒恒常的な不満(くすぶり系)
・会社の評価制度が釈然としない
・自分のキャリアについて上司と話し合う機会が少ない


【STEP3】 構造的な問題の分析

メンタルヘルス不全は、図1のように、内部要因や外部要因などさまざまな因子が複雑にからみ合って引き起こされます。企業として明確にコミットすべきなのは、会社/仕事関係の外部要因になります。仕事の内容や量、上司や同僚との関係、顧客との関係、待遇への不満など。つまり、会社で起こることすべてです。

今すぐにでも対処すべきテンポラリーな問題は放っておくと、メンタルヘルス不全の引き金になります。また、現状大きな問題と認識はされていなくても、恒常的に不満がくすぶっている従業員は、常にストレスの限界点に近い場所におり、ちょっとしたきっかけで、急激にメンタルヘルス不全になる場合があります。

グループファシリテーションの結果を受けて、マネジメントの観点から取り組むべき問題を短期的、長期的と分類し、また短期的な問題が起こる構造的な要因も分析しました。




【STEP4】 マネジメント層による具体的な対策会議

ナレッジサインのファシリテーターから、エンジニアへのグループファシリテーションの内容と分析結果を報告、マネージャーとして取組むべきことを一緒にディスカッションしました。

まずは、
・個々のマネジメントの問題として即座に取り組むべきこと
・全マネージャーに共通してスキルアップすべきこと

を明確にし、具体的な対策を決めていきました。その中でマネージャーの常駐先フォローのルールやメンター制度の導入などが決まっていきました。

また、全社的の人事制度に関わることに関しても、会社まかせではなく、マネージャーとしてコミットしていくべきことを議論した結果、
・事業部の単位で共通する評価基準をつくる
という、マネージャーが協力して取り組む新しい施策が明確になりました。

今回、このようにメンタルヘルス対策の一次予防策としてグループファシリテーションを実施することで効果的だったのは、以下の4つに集約されます。

1.メンタルヘルスの問題について主観ではなく、客観的な事実をマネジメント層で正確に共有でき、メンタルヘルスへの理解が深まった
2.現場のエンジニアにとっても自分の抱える問題が整理できた
3.グループファシリテーション自体がエンジニアにとってのガス抜きとなった
4.問題の認識だけではなく、マネジメントの具体的な対策まで明確になった




■メンタルヘルス対策におけるグループアファシリテーションのお問い合せ先
株式会社ナレッジサイン
広報担当:TEL 03-3555-6901/FAX 03-3555-6902
info@k-signs.co.jp


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