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英語の議論で影響力を持つ力を身につける ”グローバル人材育成なら英語でファシリテーションでしょ?” Vol.3

静的ファシリテーション

私は、議論を進行していくファシリテーションには、動的ファシリテーションと静的ファシリテーションの2つがあると思っています。前者は「私がファシリテーターです」と宣言し、責任を明確にしながら、議論を進行していくファシリテーション。
後者は、別にファシリテーターと名乗るわけではなく、建設的な意見を出しながら、議論に貢献し、実質的に議論の進行に大きな影響力を持つ行為です。

実は、この静的ファシリテーションこそが、「議論に影響力を持つ力」であり、グローバルなビジネスのシーンでは特に重要なのです。

現在、シンガポールのパートナーと連携して、日本で「英語で学ぶグローバルファシリテーション・ワークショップ」を開催しています。文字通り全編英語で実施する、2日間英語漬けのワークショップです。⇒グローバルファシリテーション・ワークショップの最新日程はこちら)

このワークショップのタイトルには、「英語で議論する力を養う」とあるのですが、実は、これは広義の意味を含んでいて、このワークショップの本当の狙いは、「英語で議論を進行する方法」を学ぶことで、「英語の議論で影響力を持つ力」を身につけることなのです。
そう聞くと、「英語で議論を進行する力」と、「英語の議論で影響力を持つ力」とどう違うの?と、皆さんは疑問を持たれるでしょう。

 

「議論を進行する方法」を学び、「議論に影響力を持つ力」を身につける

海外で議論の場に参加する経験をお持ちの方はよくおわかりだと思いますが、日本とは違って、皆活発に意見を出します。海外でファシリテーションする時には、「皆さん、意見を出していただけませんか」というお願いをしなくてすむので、ファシリテーターとしては困りません。
その代わり、みんな思い思いに意見を出し合いますので、ヘタをすると収拾がつかなくなります。とにかく饒舌にしゃべることで自分をアピールしようとしたり、ディベートで、相手に一歩も譲らず、自説を押し通そうとしたり。
そんな人たちに負けないように相手を論破する力をつけることが、本ワークショップの目的ではありません。

本ワークショップは、あくまで協働を促すグローバルリーダーとして、混沌とした議論の場にあっても、グループの力を引き出し、議論を創造的な方向に持って行く、そんな力を身につける方法を学んでいただくのです。

学んでいただくのは、ファシリテーターとしての議論の進行の仕方なのですが、実際に議論の場で、英語で、ファシリテーター役をやってみるのは、ハードルが高いと思われる方も多いと思います。ですが、力の発揮の仕方は、必ずしも「私がファシリテーターをやります」と宣言する、動的ファシリテーションでなくても良いのです。

実際の議論の場に際して、状況を理解し、どのようなアプローチが有効かを考え、
「こんな風に考えたらどうだろうか?」
「こんな視点で整理してみたらどうだろうか?」
「あなたの意見は。こういう点で納得感があるよね」
という風に自然に介入する。言ってみれば、影のファシリテーターとして、静的なファシリテーションで議論を創造的な方向へと導く。それができればいいのです。

議論に貢献できる人がリーダーとなれる

これは、私自身が体験したことですが、海外の議論やワークショップで、ファシリテーターとして、自分の手でしっかりと議論を進行していきたいと思うものの、英語も苦手で、場数も少ない中、工夫したのが、この静的なファシリテーションで、実質的に議論のコントローラーとなることです。

日本で、プロのファシリテーターをやっている身として、海外の議論の場でも気負ってファシリテーター然とした振る舞いをしようとしていたのですが、どうも空回りでうまくいきません。
頭の中では状況が見えていて、「こうやればうまくいくはず」というアプローチも見えているのですが、実際にやってみると、なかなか周りがついて来てくれません。
そのうち、一歩ひいて、他者の発言にひと言質問したり、全体に対して、シンプルな問いかけをしたりすることで、徐々に自分の思うように議論を進められるようになっていきました。

そうなると、周りの自分を見る目も変わってきて、より一層私の議事進行に対する意見に耳を傾けてくれるようになります。
日本の場合、議論の場では、そこに参加する人の普段の上下関係が最後まで影響するのですが、海外では。議論に一番貢献した人がエライ、という感覚で、議論に貢献する人をリスペクトし、そのパフォーマンスを正当に評価しようとする傾向があります。
ですから、静的なファシリテーションで議論に貢献するところを見せると、自然とその場でリーダーシップを発揮できるようになるのです。

そのためには、まず「議論を進行する方」を学び、それをどのようにすれば、実戦的に生かしていけるのかを、学んでいただきます。

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