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10.302018

富士通株式会社様の「英語で学ぶグローバルファシリテーション・ワークショップ」SPOTlight on Facilitation 参加者インタビュー 記事を公開しました

「英語で学ぶグローバルファシリテーション・ワークショップ」SPOTlight on Facilitationを、社内でもご導入いただいた、富士通株式会社の知財部門で、社内ワークショップなどに従事される皆さんに、英語を使ったファシリテーションの学びで得たもの、実際のお仕事にどう生かされたのか、についてお話をお伺いしました。

今回お話をお聞きしたのは、

・林省吾さん
・東山雅俊さん
・萩原達雄さん
の3名の方です。(文中敬称略)

3Osのような、ファシリテーションにおける原理・原則は非常に大事で、かつシンプルなので、参加者にとっても腹落ち感がありますよね。

― まずは、御社の知財部門のミッションについてお聞かせいただけますか。

林:我々知財部門は、会社全体の特許、商標、意匠の出願に際しての支援をするほか、知的財産に関するお客様との交渉や、知的財産に関する外部への発信、知的財産を活用した戦略構築全般について関わっています。特に、新しい技術やアイデアをもとにしたイノベーションを促進することが、我々のチームの重要な使命になっています。

 

― そのようなミッションを遂行していく中で、ファシリテーションはどのように必要になってくるのでしょうか。

林:今申し上げたように、新しいものを創造していくことを積極的に支援することが我々の重要なミッションになっているため、そのためのファシリテーションを活用したワークショップなどを現場と一緒に行うことが多いのです。

― 知財部門が主体で新しいものを創造するというよりも、ファシリテーションで支援するということですか。

林:はい。何か新しいものを生み出す主体はあくまで現場だと思っています。我々は、新しいものを創造するための発想を広げたり、ビジネスモデルを組み立てたりするプロセスを、ファシリテーションによって支援していこうとしています。

― なるほど、SPOTlight on Facilitationで学ぶ、参加者がContentを生み出すことに、ファシリテーターがProcessで支援する、ですね。今回、富士通様では、英語を使ったファシリテーションのために、SPOTlight on Facilitationを実施させていただいたわけですが、英語でファシリテーションの必要性はどのようなところでしょうか。

東山:富士通は世界中にグループ会社があります。年に数回、世界の各拠点から推薦された次世代リーダーを本社に招いて、富士通の理念やマインドを共有する幹部候補生研修というイベントがあるのですが、その時に、知財部門も、知的財産をトピックにして、1日のセッションを行います。そこで英語でのファシリテーションが必要になります。

― 外部の専門家や通訳に頼るのではなく、自分たちで、英語でファシリテーションをできるためにですね。SPOTlight on Facilitationを受講する以前にも、英語でのファシリテーションは経験していたのですか。

林:自分たちなりにやってはいたのですが、今考えると、まだまだ未熟でしたね。

― そんな中、林さんが、まずはSPOTlight on Facilitationの公開ワークショップに参加いただきました。

林:やはり本格的に英語でのファシリテーションを学んでみたいと思いました。SPOTlight on Facilitationのように、海外の方が書いたテキストを使って、体系だったプログラムの中で、講師も外国人、2日間すべて英語で受講する、というプログラムを日本で受講できる機会というのは、なかなか探してもなかったので、大変貴重でした。

― まずはこのチームの中で林さんだけがSPOTlight on Facilitationを受講されたわけですが、そこで学んだことを職場でシェアなどはされましたか。

林:Sticky Wallは重宝して使っていますこちらの開催レポートをご参照ください)。それと、3Os(Objective, Output, Outcome)は意識するようになりました(こちらの関連記事をご参照ください)。特に3Osのような、ファシリテーションにおける原理・原則は非常に大事で、かつシンプルなので、参加者にとっても腹落ち感がありますよね。

― 海外でも会議では、3Os(Objective, Output, Outcome)がきちんと定義されていなかったりしますから、原理・原則は重要ですね。

林:我々も海外営業などを経験しながらいろいろと学んできたのですが、海外の方とうまくコミュニケーションをしていくためには、コミュニケーションのアプローチを変えていく必要があります。日本語を英語に訳しただけではうまく伝わらないですね。

― アプローチの違いとは、たとえばどのようなものでしょうか。

萩原:たとえば私はドイツの拠点と、主に電話会議などを通して協働作業をしていたのですが、会議を開く際に、こちら側でアジェンダを用意して進めようとしても、相手側の主張が強く、なかなか先に進まないことがありました。違うと思ったことは、はっきり言いますし、納得しないといつまでも主張しますね。結局、考え方の違いなど、Contextの部分についてまずはきちんと共有することに時間をかける必要があることを痛感しました。オンラインでのコミュニケーションが中心だったので、苦労した面もあると思いますが。

林:日本人は、よく言われることですが、High Contextなので、言わなくてもわかる部分があり、会議の目的やゴールもなんとなく共有できているところがありますが、外国人には、明確に明文化する必要があり、それができていないと、目的やゴールが最後までわからないまま会議が終わってしまうこともあります。ワークショップなどをやる場合、それは決定的な失敗と言えると思います。

東山:アジアの拠点とやる場合は、感性が日本人に少し近いところもあり、また、日本が本社ということで、ある程度尊重してくれるので、目的やゴールが曖昧な会議でも、察して、付き合ってくれるようなところはありますね。

― 林さんが公開のワークショップに参加した後に、知財部門の10数名に対してSPOTlight on Facilitationを社内実施したわけですが、それを受講された感想はいかがでしたか?

東山:まず、ファシリテーションの基礎を学べたことが新鮮でした。日本国内だけでやる場合でも、ファシリテーションは重要ですし、3Osなどは、普段の会議の共通ワードになっていますね。ワークショップのときと同じように、3Osを会議室に貼って会議をしていますので、途中、議論の道筋が怪しくなってきたときに、常に議論の道しるべになっていますね。

 

― 萩原さんは、社内でSPOTlight on Facilitationを受講いただいた後に、あえて単独で公開のワークショップも受講されたわけですが、それはどのような動機からでしょうか。

萩原:林さんから案内を受けて、社内での1日コースを受講したときに、私個人的には、1日の中にけっこうなボリウムがあり、これを2日間ぐらいかけてじっくり受講したらどうなるのかな、という思いがありました。そこで、うまい具合に2日間コースのワークショップが開催されるということで、思い切って受講してみました。

― 2日間の公開ワークショップを改めて受講されて、印象はいかがでしたか。

萩原:実は、社内で受講した1日コースとは、まったく違った印象でした。社内で受講した際は、全員日本人で、知っている方ばかりだったのに対して、公開ワークショップは、知らない方ばかり、また、外国人も多く、外国人は容赦ないですし(笑)。同じプログラム内容を単純に2日間に延長したというものではなく、気づきや学びという点では、濃さがまったく違いました。

― どのような、気づき、学びがありましたか。

萩原:グループごとにファシリテーションするケース演習で、ケースに対する3Osやアジェンダをグループメンバーとデザインしていくのですが、外国人が同じグループにいると、積極的に発言していかないと取り残されていくだけですし、そういう環境を実際に体験できたのは大きかったですね。

― このワークショップに参加する日本人受講者の多くが、外国人も交えた議論に、最初は気後れしてなかなか自己主張できないところから徐々にポジティブに変化していくのを私も見ているのですが、萩原さん自身にも、2日間で変化はありましたか。

萩原:最初は緊張しましたね。会った瞬間に”Hi, how’re you doing?” から始まるコミュニケーションにそもそも慣れていないですし。1日目のお昼にみんなと一緒にランチをして、やっと打ち解けられたかなと感じました。1日目も2日目もグループワークがありますが、2日目のグループワークの方が、自然にしゃべることができるようになってきました。

林:SPOTlight on Facilitationを受講したことで、学校で習った英語から、コミュニケーションするための英語を話すことができるようになった感じがしますね。目的を持った会話をしなければならないので、恥ずかしがっている場合ではない、というのもありますよね。

フレームワークを使うことで、参加者にとっては、どのような作業をするのか、また結果のアウトプットが見えやすくなります。まさにSPOTlight on Facilitationの手法を踏襲したのです。

― SPOTlight on Facilitationでのさまざま学びを、最近開催された幹部候補生研修のワークショップでも生かされたとお聞きしています。

林:アジアの各拠点の次世代リーダーとなるべき方が日本本社に来て、富士通の理念や価値観、行動基準を共有する2週間ほどの研修をするのですが、我々は知的財産をトピックにワークショップを開きます。今回は、知的財産の観点からの問題解決的なテーマと、新しいイノベーションを創造するというテーマの2つのワークショップを実施しました。

― 今回のワークショップでは、どのような工夫をされましたか。SPOTlight on Facilitationで学んだことを何か生かしましたか。

林:問題解決のワークショップにおいては、3Osの考え方を取り入れ、Objectiveを明確にするようにしました。また、Sticky Wallを使いながら、Affinity Diagram(親和図)をやってみました。問題点を見える化しようとしたのです。
カラーペーパーやSticky Wallを使うことのメリットは、一目でわかりやすいことと、ファシリテーターがラクなことです(笑)。ファシリテーターが口頭でサジェスチョンすることを中心に進めていくには、けっこうな英語力が必要です。このようなフレームワークを使うことで、参加者にとっては、どのような作業をするのか、また結果のアウトプットが見えやすくなります。まさにSPOTlight on Facilitationの手法を踏襲したのです。

萩原:S.P.O.Tは、Space, Process, Objective(3Os), Timeのことですが、今回Timeの管理に力を入れましたね。Time Lineを事前にデザインしておき、それに沿っての進捗管理を精緻にしていきました。

林:S.P.O.Tというキーワードで大事なことを共有できるようになったことが大きいですね。ファシリテーションをするうえで何を意識しておかないといけないのか、我々の間にシンプルで共通なキーワードで共有されています。

― 事前に設計したTime Line通りにいかないことも多いと思います。

林:そんなときでも、あわてず落ち着いてファシリテーションできるようになりましたね。ファシリテーターはあくまでプロセスを支援するという立ち位置が明確になっていますから。たとえば、Affinity Diagramでも、ファシリテーターが最初に作業の進め方を示した後は、参加者自身が積極的に進めていくわけです。参加者のコミットメントを引き出すことで、ファシリテーターがうまく流れに身を任せられるようになります。

― 萩原さん自身が、SPOTlight on Facilitationの学びを今回のイベントに生かした部分はありますか。

萩原:今回のワークショップで、ケースの作成作業を担当しました。そのケースの内容を英語で説明するのですが、伝わるかどうかが不安でした。どこを強調すべきかしっかりと考え、プレゼンテーションしたのですが、SPOTlight on Facilitationで鍛えられたのが役立ったと思います。

林:今回の萩原さんの英語でのプレゼンテーションを見て、英語でのプレゼンが随分うまくなったなと感じました(笑)。

萩原:グローバルは場数だというのを改めて感じましたね(笑)。

林:でも、英語でのファシリテーションは、英語でのプレゼンテーションよりも緊張しますよね。プレゼンテーションは、ある程度決まったシナリオを再現するのですが、ファシリテーションは、相手のレスポンスに合わせて、自分が何をやるかが変わってきますので。

― 僕の場合は、逆に参加者に「皆さんもいつでもファシリテーターを助けてくださいね」と、参加者を頼っちゃう姿勢を見せることで、参加者のコミットメントを高めて、自分もリラックスしてできるようにしています(笑)。

英語のファシリテーションという意味では、やはり機会を作ることが大事ですね。SPOTlight on Facilitationのようなワークショップに参加することや、何らかのコミュニティーに参加するなどして、機会を作る努力をしなければならないと思います。

― 今後皆さんとしては、ファシリテーション、あるいは英語でのファシリテーションという観点で、どのような部分を強化したいとお考えですか。

林:我々のミッションとして、イノベーションを促進することを、もっとグローバルを超えてやっていきたいと思っています。その際に、今までSPOTlight on Facilitation学んだことがベースになっていますので、そこを見直し、強化していきたいと思います。

東山:イノベーションを促進していくためには、言われたことだけをきちっとやるという発想ではダメで、自ら考え、創造していく姿勢を促していかなければなりません。そんな状態を生み出すような、リスム感を持って、声も大きく自信を持ったファシリテーションができるようにしていきたいです。

萩原:まずは、もっとたくさん、英語でコミュニケーションする機会を持ちたいですね。SPOTのAlumni Gathering(こちらの関連ページをご参照ください)にも積極的に参加していきたいですし、そういう仲間が増えてくるといいですね。

― 最後に、英語でのファシリテーションにチャレンジしようとされる方に、自分たちの経験を通して何かアドバイスはありますか。

林:ファシリテーションが難しいのは、ある程度できるようにならないと本番には立てないところがありますよね。それは、日本語でも英語でも同じで。だから、まずはまずはある程度決まった型を覚えることが必要で、それができるようになってくると自信がついてくると思います。
英語のファシリテーションという意味では、やはり機会を作ることが大事ですね。SPOTlight on Facilitationのようなワークショップに参加することや、何らかのコミュニティーに参加するなどして、機会を作る努力をしなければならないと思います。

東山:最初から完璧なファシリテーションをめざすのは難しいと思います。まずはやっていく中で、ここは自信を持ってできるという領域を少しずつ増やしていくのがいいと思います。

萩原:私は場数を踏むことが大事だと思うのですが、そういう場数を踏むことを躊躇する方もおられると思います。私も、公開のワークショップの後、初めてAlumni Gatheringに参加するときは、とても怖かったのですが、「まずは飛び込んでみよう」という好奇心が勝った感じですね。その最初の怖さを乗り越えると楽しくなってくると思うのです。場数を踏んでいるうちに、少しずつ余裕が出てきて、「どうしたらウケるかな」とか考えられるようになりました(笑)。

― 皆さん、今日はどうもありがとうございました。

聞き手:株式会社ナレッジサイン 代表取締役 グローバルファシリテーター 吉岡英幸

 

 

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