クオリカ株式会社様にて営業スキル標準を軸とした営業職育成の制度構築を支援しました。

TISインテックグループのクオリカ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:阿久津晃昭、以下「クオリカ」)は、2021年から、営業職のスキルの見える化とキャリアパス開発を目的として、営業スキル標準というものを新たに作り、体系的なスキル育成のしくみを構築してきました。
ナレッジサインは、制度の具体的な内容の設計や運用面で2020年から4年間にわたって、クオリカ様のこの取り組みを支援してまいりました。

ITベンダーにおいて、IT技術者のスキル標準は、ITSS、UISSなどありますが、営業職のスキルを体系化したものはあまり見られません。一般的に、業績評価と能力評価がほぼリンクしており、営業職として、どのようなスキルを身に付けるべきか?どうやって身に付けるべきか?が曖昧で、戦略的なスキル育成ができていませんでした。

そこで、営業として身に付けるべきスキルを10項目に体系化し、それぞれ
・どのようなスキルなのか?
・スキルのパフォーマンスレベルとしてどのような段階があるのか?
・どのようにスキル開発していくべきなのか?
を明確にした、独自のスキル標準、QSS(QUALICA Sales skills Standard)を策定しました。
そして、各項目のパフォーマンスレベルを診断するサーベイを作成し、年1回スキル診断をするととももに、QSSの任意のスキル項目のレベルアップをターゲットにした能力開発をマネジメントが支援するという、運用方針を取り入れています。

営業スキル標準 QSS(QUALICA Sales skills Standard)とは

QSSでは、営業として、必要とされるスキルを、以下の10項目に定義しています。

営業という仕事を、「売る」行為にフォーカスするのではなく、顧客の問題解決を支援する職務と位置付け、そのために必要なスキルを多面的にとらえています。
また、上記10項目すべてのパフォーマンスを高めることを要求するのではなく、営業の個性に合わせて、強みを発揮できるポイントを見つけられるようにする考えが根底にあります。
これからの営業は、チームでそれぞれが異なる役割を果たしながら業績を上げていく体制が必要です。ひとり一人異なる強みを持ち、自分の個性に合わせたキャリア開発ができることが理想です。

体系的な能力開発支援のしくみ

QSSの各項目について、修得すべきスキルが具体的にどのようなものなのかが定義されており、また、パフォーマンスレベルも、職務グレードにある程度合わせる形で5段階で定義しています。

そして、年2回、スコアリングサーベイで今現在の自分のスキルレベルをスコアリングします。これは、QSSの10項目それぞれに25問の設問が用意されており、それに自己診断で回答し、上司の回答とすり合わせてスコアを決定するものです。
このスコアリングは、2024年度から運用予定で、基本的には今後の能力開発の指針とする目的で行い、将来的にはタレントマジメントシステムと連携し、適切な人材配置に活用していきく構想を持っています。

スキル開発を支援する充実した教育プログラム

また、また、スキル開発を支援するために、eラーニングを軸とした教育プログラムを充実させています。当社の汎用教材をベースに、QSSの各項目それぞれに基礎編・上級編のビデオ講座を新たにクオリカ様と共同作成し、全社員がオンデマンドでいつでもビデオ講座で学習することができます。

さらに、このビデオ講座の内容は、IT営業において共通性の高いものになっています。汎用版は一般にも公開を予定していますので、どなたでも受講いただくことができます。(2024年4月に公開予定)

このような営業職に対する体系的な教育制度は他にあまり類を見ないものですが、今後は特にIT業界にとっては、人材育成、リスキリングの観点で、需要な施策となると思われます。
ナレッジサインでは、このような営業職に対する体系的なスキル開発のしくみ構築にこれからも積極的に取り組んでいきたいと考えています。

スキル育成のしくみ構築支援についいて詳しくはお気軽にお問合せください

 

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